2023年11月3日、北京市の海外医療支援チーム派遣55周年紀念会議と海外医療支援チーム業務総括会議が開催された。国家衛生健康委員会国際協力司の李維副司長、国際交流協力センター海外支援部の原雪梅部長、北京市衛生健康委員会の高堅副主任が会議に出席し演説を行い、北京市政府外事弁公室の李輝副主任が会議に出席した。
原雪梅氏は北京市の海外医療支援チームの派遣と管理における成果を高く評価した。また、「北京市衛生健康委員会が革新と発展を堅持し、長期的で安定した海外支援管理チームを形成し、海外医療支援の新たな局面を引き続き開くことを期待する」と述べた。
李維氏は「北京市は長年にわたり海外医療支援活動で全国をリードし、衛生政策顧問の派遣や中国・アフリカ友好病院建設パイロットプロジェクトの推進において有益な摸索を行い、参考・再現・普及が可能な経験を提供し、実践的な行動で国の外交全般に貢献し、中国と被援助国の人々の友好を継続的に高める」と指摘した。
高堅氏は北京市衛生健康委員会党委員会の鍾東波書記を代表して、全市の海外医療支援チームメンバー全員に敬意を表した。また、「北京市の海外医療支援活動は、海外医療支援体制の構築、人類の衛生・健康共同体の構築、世界開発イニシアティブと世界安全保障イニシアティブの実施、国連2030持続可能な開発目標のプロセスにより大きく貢献するために、医療支援のレベルをさらに高め、医療・衛生協力と交流の範囲を拡大する」と述べた。
会議では、第29回対ギニア医療支援チームと第1回対バヌアツ医療支援チームの代表はそれぞれ発言した。北京天壇病院と北京世紀壇病院の関係指導者は派遣医師の所属機関を代表して発言した。関係指導者は2つの医療チームのメンバー全員に表彰状と花束を贈った。
紹介によると、1968年以来、北京市はギニアに最初の海外医療支援チームを派遣し始め、現在までに12カ国・地域に合計56回(ギニアに30回、トリニダード・トバゴに4回、ブルキナファソに10回、バヌアツに2回、リビアに3回、ユーゴスラビアに1回、スリランカに1回、クウェートに1回、ザンビアに1回、フィジーに1回、パプアニューギニアに1回、国連に1回)の海外医療支援チームを派遣し、延べ1,054人に達した。そのうち、12人の医療チームメンバー(ブルキナファソ8人、リビア3人、ギニア1人)が外国で殉職した。
現在、海外派遣中の医療チームは2つあり、第30回対ギニア医療支援チーム(北京安貞病院、北京市衛生健康委員会、北京市疾病管理予防センターから24名)と第2回対バヌアツ医療支援チーム(北京同仁病院から9名)である。
不完全な統計によると、北京市の海外医療支援チームは約83万人の患者を治療し、約16.9万人の重症患者を治療し、約20.9万件の手術を実施した。ギニアなど被援助国において、現地の医療史上「初」となるものを数多く生み出し、多くの医療技術のギャップを埋めた。老子の格言「授人以魚、不如授人以漁(人に授けるに魚を以ってするは、漁を以ってするに如かず)」のように、医療教育に重点を置き、被援助国のために優れた技術力を持つ管理・医療業務の中堅人材を数多く育成した。長期的な交流と支援のプラットフォームを構築し、多くの医療センターを被援助国に寄贈した。中国の海外駐在員、中国系機関、中国系住民・華僑にサービスを提供した。
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今年は中国の海外医療支援チーム派遣60周年、北京市の海外医療支援チーム派遣55周年にあたる。過去55年間、国家衛生健康部門の関連配置に従い、北京市党委員会・市政府の指導の下、北京市は中国と被援助国の医療・衛生協力を推進し、被援助国の人々との友好を増進する上で重要な役割を果たしており、北京市の海外医療支援活動は常に全国をリードしている。
01
医療と公共衛生支援の有機的統合を達成する
海外医療支援チームは北京市から派遣された複数の専門家グループとともに、アフリカにおけるエボラ出血熱やペストなどの伝染病との闘いを支援した。また、全国で初めて対ギニア医療支援チームに衛生顧問2人を派遣し、国際衛生外交への参加に積極的な役割を果たした。2015年9月、対ギニア医療支援チームは国連から「2015年南南協力賞」を受賞した。第24回から5回連続でチーム長がギニア大統領から表彰され、チームメンバー全員がギニア政府から表彰された。
新型コロナウイルス感染症が感染拡大して以来、第27回、第28回、第29回の対ギニア医療支援チームは危険にもかかわらず持ち場を守り、被援助国のコロナ対策活動を支援し、政策助言と技術交流・指導を行い、率先して中国のコロナ予防・感染制御、診断・治療プログラムを共有し、被援助国の診断・治療能力を向上させるためにオンライン・オフラインで各種の研修を実施した。ギニアは何度か、これは中国がギニアに与えた最高の支援だと述べた。
02
プロジェクト協力が学科開発と人材育成に貢献する
2018年以降、北京市は協力モデルと事業体制を革新することで、国務院が承認した「中国・アフリカ友好病院建設パイロットプロジェクト」を成功裏に完了した。プロジェクトは首都の良質な医療資源を頼りに、計画的かつ全面的に中国・ギニア友好病院の診断・治療レベル、管理レベル、核心競争力を向上させ、中国・ギニア友好病院の各分野の全面的な発展を推進し、ギニアの専門的な中堅人材を数多く育成し、中国・ギニア友好病院をギニア、さらには西アフリカ地域の影響力のある医療センターに変え、ギニアが提唱した「ギニアから出ることなく、神経学、急性・重症治療、外傷の専門治療を受ける」というビジョンを実現した。
03
より柔軟で多様な派遣形態と支援形態
2014年から2016年にかけて、北京市は4つの対トリニダード・トバゴ医療支援チームを6ヶ月のサイクルで編制・派遣し、臨床教育、現地医療関係者の指導・訓練、医療・教育・研究を組み合わせたハイエンドな医療協力の実現を目指した。2018年、北京市は第1回対ブルキナファソ医療支援チームの編成、訓練、派遣をわずか1ヶ月余りで完了し、国の外交全般に貢献した。2022年、第1回対バヌアツ医療支援チームの編成と派遣を質の高い形で完了した。バヌアツ国家主席は第1回対バヌアツ医療支援チームメンバー(9人)に「国家勲章」を授与し、現地の医療・衛生サービスの向上と中国・バヌアツの友好関係の強化における医療チームの顕著な貢献について表彰した。市内の専門家チームを派遣してアンティグア・バーブーダ、ジャマイカ、その他のカリブ海諸国への無料白内障手術活動を数回実施し、累計で1,000人以上のカリブ海諸国の白内障患者が再び目が見えるようになった。無料白内障手術活動の期間中、専門家チームは講義や手術の実演も積極的に行い、カリブ海地域から多くの医療関係者がさらなる研修のために北京市を訪れた。
04
チームメンバーの支援体制を構築する
海外医療支援活動の健全な発展を実現する
衛生健康事業の従事者が海外医療支援活動に専念するよう積極的に奨励するために、各種の支援体制を確立する。例えば、海外医療支援チームメンバーの昇進を促進するために、関連する政策文書を発表する。医療チームメンバーが海外医療支援活動の全過程に参加するよう奨励するために、健全なインセンティブ・メカニズムを確立する。優秀な業績をあげた海外医療支援チームメンバーに研修留学の機会を与える。海外医療支援チームメンバーの選抜と幹部や人材の育成を組み合わせるという実際的な措置を取り、近年、10人以上の優秀な海外医療支援チームメンバーを各級の管理職に登用する。「安全な医療チーム」の構築に関する業務を遂行し、メンバーの心身の健康を確保する。「海外支援ホーム」を北京市の海外医療支援活動の宣伝プラットフォーム、教育基地、歴史データベースとして設立し、海外医療支援宣伝に向けた取り組みと影響力を持続的に拡大する。
