2025年の元旦(1月1日)、北京救急サービスセンターの配車指令施設では、いつも通り電話が次々と鳴り響き、大忙しでした。配車係は自分の持ち場を守り、真剣に働いていました。朝9時、配車担当の馬永興医師は緊急電話を受けました。
「もしもし、患者は呼吸が苦しく、少し息が詰まっています。住所は***です。」
「わかりました、切らないでください、すぐに救急車を派遣しますから。」
救急車を出動させた後、馬医師は通報者との電話を続け、患者が40歳の男性で、意識がなく、呼吸が苦しそうであることを知りました。すると、馬医師はすぐに通報者にビデオ通話へのリンクをテキストメッセージで送り、家族に携帯電話のビデオ通話機能をオンにするよう指示しました。そして、現場を見て、患者が顎呼吸をしていることに気づきました。患者の容態は悪く、早急な蘇生処置が必要でした。
「患者さんの呼吸は正常な呼吸ではなく顎呼吸なので、救急車が到着する前に心肺蘇生を行う必要があります。これから指示を出しますので、指示に従って行動してください。まず患者さんを仰向けに寝かせた(仰臥位)、片方の手のひらの付け根を胸骨、つまり2つの乳首のちょうど真ん中に置き、もう片方の手をこの手の甲に置き、両腕を垂直に押し下げ、圧迫の深さは少なくとも5cmとします。私のリズムに従って、1、2、3、4、1、2、3、4。救急車がもうすぐ来るから、もうちょっと頑張ってください。」
患者の家族とビデオ通話をしながら、馬医師は近くにいた同僚に救急車の担当医師に連絡を取るよう頼み、現場を見ていることを伝え、一刻も早く到着するよう要請しました。
数分後、救急車が現場に到着し、ビデオ通話は止まりました。救急隊員が引き継ぎ、より専門的で質の高い蘇生処置を行いました。医師と看護師は協力し、心肺蘇生、気管内挿管、点滴ルートの確保、除細動などを行い、患者を救いました。患者は現場で心拍と自発呼吸を回復しました。
その後、配車チームリーダーは最寄りの病院と連絡をとり、重篤患者を優先的に治療する「グリーンチャネル」を確立し、病院の救急治療室も治療の準備を整えました。救急車は患者を病院に迅速に運び、さらなる治療を受けさせました。
家族のタイムリーな発見と積極的な協力、配車担当医師の正確な判断と医療指導、救急隊員の迅速な到着と効率的な蘇生処置により、患者を救いました。患者の一日も早い回復と退院を心よりお祈り申し上げます。