毎週救急話題:暑くなる時期、魚介類による食中毒に注意
ソース:北京市衛生健康委員会
日付:06/28/2024

夏は海鮮料理の食べ頃で、週末や小連休に海辺に出かけて海鮮料理を楽しむ人も多くなりますが、先日、秦皇島市市場監督管理局は「最近のムラサキイガイ(紫貽貝)は麻痺性貝毒過多の危険性が高く、一般市民は重篤な食中毒反応を避けるため、ムラサキイガイの漁獲、購入、食用を控えてください」という緊急注意喚起を行いました。

麻痺性貝毒(Paralytic shellfish poisoning,PSP)は神経筋麻痺剤の一種で、細胞のナトリウムチャネルを遮断し、神経伝達障害による麻痺作用を引き起こし、その結果、中毒を引き起こします。よく見られるイガイ(貽貝)、アサリ、カキ、ホタテ貝、ホタテガイには麻痺性貝毒が含まれている可能性があります。通常、麻痺性貝毒に汚染された貝類(イガイ、カキ、ホタテなど)を誤って食べて中毒になる人が多いです。今回の場合、中毒を引き起こした可能性があるのは、主に中国語で「海虹」と呼ばれるムラサキイガイです。麻痺性貝毒は貝類が産生するものではなく、海中の細菌によって形成され、海藻に付着し、貝類などに食べられ、食物連鎖によって濃縮され、貝類などの動物体内に入り、蓄積、増幅、形質転換などの過程を経て生成するものです。

毒素を含む貝類を摂取すると、その毒素は体内で急速に放出され、毒性を持つようになります。中毒の潜伏期間は数分から数時間で、中毒症状としては、手足の筋肉麻痺、頭痛や吐き気、流涎や発熱、発疹などがあり、重症の場合は呼吸停止に至ることもあります。海産食品に含まれる貝毒による中毒事故の中でも、麻痺性貝毒は世界で最も広く分布し、最も高い頻度で発生し、人々の健康に最も深刻なリスクをもたらすものとして認識されています。世界の多くの国や関連国際機関は貝類を厳しく規制・管理し、貝類とその製品のPSP基準値を定めています。中国や海外諸国では、貝類PSPの検査指標があります。一般的には、関連政府機関の検査を受けて認可された魚介類であれば、安心して食べることができます。

中毒を防ぐ方法とは?

1、毒素発生のピーク時には貝類を食べないでください。麻痺性貝毒は4~10月の気温が高い季節に多く発生します。この時期は赤潮の時期です。麻痺性毒素中毒の主な経路は海水汚染による赤潮の形成で、渦鞭毛植物を含む生物が大量発生することです。そのため、この時期にはなるべく貝類を食べないか、食べる量を減らすことにご注意ください。

2、「獲れたての天然もの」として非公式に販売されている魚は買わないでください。正規の販売店で水産物を購入しなければなりません。

北京救急センター(120)のアドバイス:細菌、魚介類、特にムラサキイガイを食べて異常を感じたら、深刻な事態を避けるために、直ちに医師の診察を受けることが大切です。必要な場合、緊急電話番号「120番」(日本の119番号に相当)に電話し、救急車で患者を医療機関へ移送します。