毎週救急話題:節足動物媒介感染症が流行する季節、屋外ではマダニに注意
ソース:北京市衛生健康委員会
日付:05/31/2024

春爛漫の 「メーデー 」連休の間に、春の景色を楽しむために山に行く人が増えますが、春は節足動物媒介性疾患の発生率が高い季節であるため、草深い山野を歩くときには注意が必要です。特に中国北部では4月中旬以降、マダニの活動がピークを迎えるため、山間部で遊んだり働いたりする人や住んでいる人は、油断せずに予防措置をとる必要があります。

マダニは非常に小さく、黒く楕円形の体は顎と甲の2つの部分に分かれています。吸血していない時、腹部背面が平らになり、背中がわずかに隆起しており、成虫の体長は2~10mmです。血を吸った後、小豆やヒマシのように膨らみ、大きいものは30mmにもなり、表面は皮のような質感で、背中やキチン化した盾板があります。マダニ咬傷によるヒト感染症の臨床症状は発熱、倦怠感などが主で、意識障害、皮膚点状出血、消化管出血、肺出血などを伴う重篤な状態に陥るケースも多く、ショック、呼吸不全、びまん性血管内凝固などの多臓器不全により死に至ることもあります。

マダニの予防に関しては、予防措置を講じることが重要です。山間部では浅い色の衣服を着用し、袖口やズボンの脚、襟を締めて虫の侵入を防ぐことをお勧めします。マダニの口先には麻酔物質が含まれているため、マダニに噛まれた時の痛みやかゆみは目立たず、危険を無視しやすいです。野外から戻る際に、全身をチェックし、特に脇の下、頭皮、腰などの要所にマダニがいないか念入りに確認することをお勧めします。マダニを発見した場合、自分で抜いたり、火などで燃やしたりしないで、専門の病院で取り除いてください。

北京救急センター(120)のアドバイス:マダニを発見し、自分で取り除いた場合、体の様子をよく観察してください。発熱や発疹がある場合、すぐに病院で検査・治療を受け、必要に応じて120番通報しましょう。