毎週救急話題:雨天時の感電リスクを避ける
ソース:北京市衛生健康委員会
日付:08/25/2023

7月下旬から8月上旬は北京市で降水量が最も集中する時期です。

最近、台風5号「トクスリ(Doksuri)」の影響で、北京市、天津市、河北省などでは大雨が続いています。気象・緊急事態管理当局は増水期の外出を控え、安全に注意するよう市民に勧告しています。雨の日の屋外の隠れた危険、感電リスクを避ける方法、感電した人の応急処置について、以下で紹介します。

1、電気機器に近づかないようにします。雨や湿気の多い天候は電気機器の絶縁性を低下させ、人体の電気抵抗を相対的に低下させます。そのため、雨の日に屋外を歩く時、電気機器に近づかないのはもちろん、送電線や変圧器の下に雨宿りしたり、斜めに配線された電柱の金属素材に近づいだりしないようにします。

2、高い木や大きな看板の下で雨宿りをしないようにします。高い木や大きな看板が強風で折れたり吹き飛ばされたりすると、すぐ近くの電線が切れたり、枝や看板が電線に乗り上げたりする可能性があります。感電事故は、壊された電線や水浸しになった木々、金属製の看板などに人が接触することで引き起こされます。

3、電線の近くの木には触らないようにします。年々樹木が高くなるにつれ、電線は樹冠に囲まれており、長時間の摩擦で絶縁体が破壊された可能性があります。雷雨や強風の場合、樹木と電線がぶつかり擦れ合い、ショートや放電につながることがあります。

4、水が溜まっている場所を歩かないようにします。外出の際、水が溜まっていない道を歩くようにします。水の中を歩かなければならない場合、近くにある電気機器や電力機器、水の中で切れている電線に注意します。これらがある場合、前進せず、今立っている場所から8メートル離れた場所に退避し、他の歩行者に注意を喚起するための目印をつけ、緊急処置のために電力供給当局に連絡します。

5、絶縁用保護具がない場合、感電した人を救助しないようにします。水中で感電して倒れている人を見つけたら、すぐに電源を切るか、乾いた木の棒、竹の棒、乾いた布などの絶縁器具を使って、できるだけ早く感電した人を電源から離す必要があります。

感電後の応急処置:

人体が感電すると、通常、顔面蒼白、瞳孔散大、脈拍と呼吸の停止、電気火傷が起こります。感電事故が発生したら、直ちにその場で応急処置を行う必要があります。感電した人のほとんどは迅速かつ的確な処置を施せば助かります。

まず、感電した人をできるだけ早く電源から離します。人が感電した場合の正しい応急処置は、迅速に電源を切り、直ちに乾いた棒、ゴム、プラスチック(またはその他の絶縁体)を使って感電した人を電源から離すことです。手で直接触らないように注意しなければなりません。

次に、感電した人の状態を観察します。感電した人は意識がある場合、横にしたまま様子を観察します。意識を失っている場合、すぐに120番通報して医師の救助を待つと同時に、呼吸の有無を観察します。意識も呼吸もない場合、直ちに心肺蘇生を行い、現場での応急処置を行います。可能であれば、直ちに自動体外式除細動器(AED)を使って応急処置を支援します。

北京救急センター(120)のアドバイス:増水期には大雨が頻発するため、一般市民は天気予報や警報情報に注意を払う必要があります。大雨の時間帯の外出はなるべく避けます。やむを得ず外出する場合、転倒や溺死を防ぐために、水量の多い場所をできるだけ避け、雷や風対策、交通安全に注意します。必要であれば、速やかに120番通報します。