毎週救急話題:ニトログリセリンの服用方法
ソース:北京市衛生健康委員会
日付:05/12/2023

4月18日午前9時過ぎ、120救急隊は次の任務を受けました。1ヶ月前に心筋梗塞で2つのステントを入れた72歳の男性患者が、20分前にバスで外出した時に胸の痛みと胸のつかえが現れました。家族がニトログリセリン4錠を舌下に投与した後、患者の胸の痛みは緩和しましたが、めまい、脱力、汗が現れ、顔色が悪くなるため、家族が助けを求めて120番通報しました。現場に到着した救急隊員はすぐに患者に様々な検査を行いました。血圧60/29mmHg、心拍数40拍/分、心電図に目立ったST-T変化はなく、患者に基礎血圧130~140/80mmHg、基礎心拍60~70拍/分と尋ねました。医師の楊毅さんはこの患者がニトログリセリンの過剰摂取による低血圧症であると考え、すぐに治療を行い、近くの病院に救急搬送するようグリーンチャンネルを開設しました。ニトログリセリンの正しい服用方法については、以下に記載します。

ニトログリセリンは狭心症の患者だけでなく、冠動脈疾患が確認されている患者にも随時携帯する必要がある薬です。服用時の体位としては、姿勢低血圧よるめまいや失神で転倒して怪我をすることを予防するため、立位を避けて座位または半臥位を選択します。また、返血量の増加により心臓への負担が増える可能性があるため、平臥位も避けます。ニトログリセリンは舌下投与が必要で、1錠を服用すると約1~3分で効果が現れます。5分後に効果がなければ1錠を、さらに5分後に効果がなければもう1錠を、最大3錠まで使用することができます。胸の痛みなどの症状が緩和されない場合、急性心筋梗塞の可能性があり、直ちに120番通報する必要があります。可能であれば、服用中は常に血圧と心拍数をモニターし、血圧が低すぎる場合は服用を中止します。なお、ニトログリセリンには禁忌があり、患者によっては服用できない場合があります。薬を服用する際、医師の指示に従い、安全に服用することが大切です。