偏性嫌気性菌である破傷風菌は酸欠の環境、または深い創傷部位に伴う好気性菌感染がある場合、繁殖しやすくなるため、破傷風菌はよく土と鉄さびの中に存在するが、それ以外のところにも存在する。臨床上、汚染された深い傷口、特に土に汚染された傷口があったり、さびが付く鉄器に刺されたりする場合、破傷風ワクチンの接種を考慮すべきである。怪我をした後、早ければ早いほど接種を受けた方がよく、一般的に24時間以内に接種を受けるべきであるが、24時間を超えても接種の効果がある。怪我をした後の24時間以内に発病するおそれがあるが、潜伏期間は一週間以上になる。受診した後の24時間後、破傷風の抗毒素または免疫グロブリンの使用を考えてもいい。初期の場合、発熱、頭痛、不具合、筋肉の痛み、よだれ、発汗、興奮などの前駆症状が現れ、典型的な症状は咀嚼筋肉の痙攣による苦笑のような表情を呈したり、歯が噛み合わされたり、持続的な背部筋肉の痙攣による強直性発作(仰臥位で頭とかかとでからだを支えて,弓なりになる姿勢の痙攣発作)を起こしたりすることである。また、植物性神経系機能の乱れによる心不全と血圧の変動、大量の発汗による脱水症状を起こす可能性もある。成人の小さい傷口を処理する場合、3%のオキシドールで傷口をきれいにしてヨードチンキで消毒し、縛らなくてもよい。破傷風の発生条件は嫌気性微小環境であるため、傷口または創部を正しく処理した後、既に無菌の有酸素環境を形成した。そのため、傷口を空気に曝露することも破傷風の予防法の一つである。子供の怪我を処理する場合、刺激性が強すぎるオキシドールより、清潔な水で傷口を洗い流した後、ヨードチンキで消毒し、最後に絆創膏を傷口に貼って止血する。数分間洗い流しても、傷口の汚れを取れなかったり、出血が止まらなかったり、感染の症状(充血、腫れ、化膿)が現れたりすると、直ちに受診しなければならない。創部が深すぎて出血が止まらない場合、直ちに受診したり、120通報したりすべきである。
